クリスマスマーケットにはビニール袋を持っていくと便利
2018年冬に観光でドイツに行った。細部はもう忘れてしまったけど、もっと忘れていくのも寂しいので残しておく。
ベルリンのホテルにあった、観光地のカード
なぜドイツに決めたか
あまり覚えていない。自分・同居人ともにヨーロッパ圏へ行った経験がなく最初はどこに行こうと考えていたところ、比較的治安が良い、料理が美味しそう、クリスマスマーケットといった加点の積み重ねだった気がする。具体的にどこに行きたいかは、ガイドブックを見てリストアップした。ベルリン、ノイシュバンシュタイン城、クリスマスマーケット、ネルトリンゲン、ソーセージを食べる、ケルン(大聖堂)あたり。ベルリンからミュンヘンに下っていくことで概ね達成できるが、ケルンだけはやや地理的に離れていて、またの機会にとなった。ケルンはむしろ、ベルギー・オランダあたりと一緒に回ると良さそう。
クマはベルリンのシンボルらしい。ベルリンのクマの置物はこれに限らず個性的な風貌をしている
写真が下手なので、ベルリン大聖堂の迫力がいまいち伝わらない
ベルリンの銀座みたいなエリア
ストリートミュージシャン その1
ベルリンの壁の石が量り売りで売っていた。25gで10ユーロ
カリーヴルスト
ありそうなもんだけど、日本からベルリンへの直行便はない。到着地のベルリン・テーゲル空港は首都の空港なんだし、そこそこ大きいでしょ…… と思ったら意外に小規模だった。夜の到着だったので、コンビニで飲料水を買うなどユーロを消費する練習 をしたり、屋台でカリーヴルストを食べた。カリーヴルスト、ソーセージにカレーパウダーが練り込んであるものと思い込んでいたんだけど、実際には、ソーセージにカレーパウダーとソースがかかっている。仮にも名物なのに、このシンプルさで大丈夫なんだ…… と驚いた。とはいえ屋台に人が集まって、ソーセージとビールを味わう光景は趣があった。料理単体ではなく、料理を含めた文化まるごとが名物なのかも?
これは昼の屋台。これよりも小さい屋台がそこらに偏在しているイメージ
バロック様式とか、ロココ様式とか、見分けがつきますか?僕はつきませんが……
現地での食事のお店選びはだいたい Google Map の星の数を参考にした。日本だと食べログ、アメリカだと Yelp だけど、他の国にもそれらに相当するアプリがあると思っていいんだろうか?適当にるるぶに載った店で食べたら微妙だったことがある。食事チャンスは少ないので、出来ればはずれは引きたくない……
地下にあるお店。地上からはまったく様子が伺えないのでおそるおそる入ったんだけど、非常に広くて、これが6エリア分ぐらいあった。にもかかわらず、隣の席の人と肘が当たりそうになるくらいには満席で、注文が成立するまで1時間ぐらいかかった
今回の移動手段のほとんどは鉄道か Uber だった。ここは京都駅のようなかっこよさがあった
ドイツ鉄道
2日目には Berlin Hauptbahnhof という文字列をみて、「bahn が鉄道だから bahnhof は駅かなんかでしょ、Haupt は…… 路線図を見るとハブになっている駅が多いから、"中央" とかそんな意味でしょ、多分栄えているはず」といった勘を働かせていた。
別の都市に移動するためにドイツ鉄道(DB)を利用するんだけど、DB の評判は悪い。遅延が当たり前・勝手に減便する・全体的に不親切、といったふうに、評判が悪すぎて歌にもなっているらしい。旅程を組んでくれたプランナーの方が、やたらと丁寧に鉄道の乗り継ぎにミスった場合のリカバーの仕方を教えてくれたんだけど、日本ほどきっちり運行されていないのか〜という背景があることに後々納得した。不安だったものの、旅行中はとくにトラブルなく乗れました。
ネルトリンゲン
ネルトリンゲンはベルリンやミュンヘンと比べたらややマイナーな観光地だけど、同行者が プリンセスチュチュ のファンであり、聖地なので向かった。こぢんまりとした街で、壁に囲まれている。進撃の巨人の設定のモデル?でもあるらしい。隕石のクレーターが盆地となり、街になったらしい。
街の形そのものが特徴。中央に建つ時計塔が目をひくが、それ以外の観光スポットは少ない。ここで紅茶のアドベントカレンダーを買って、お土産にした。到着時には12月も半ばを過ぎていたけど評判は良かった。
時計塔は登れるが、階段のみでやや疲れる。頂上から見下ろした様子
外周の城壁は歩くことができる
クリスマスマーケット
クリスマスマーケットは大小様々な都市で行われているらしい。シーズンである、クリスマス前の約1ヶ月間の夜に人通りの多いところへ行けば、おそらくやっている。旅行中にも 4,5 箇所で見た気がする。日本でいう縁日のように、屋台は食べ物がほとんどかな?と予想していたけど、案外そうでもなく、むしろ雑貨屋が目立っていた。クリスマスツリーに飾るためのオーナメントをはじめとして、雑貨、石鹸、ミニチュアのフィギュアなど様々。その日で終わりの縁日ではなく、1ヶ月間続くお祭りなので、持ち帰れる形のあるものが多く売られているのは、当然かも知れない。
現地ツアーのガイドの方いわく「ドイツの冬は日照時間が短くて、特に鬱々としてくるんです。クリスマスマーケットぐらいしか娯楽がないから、その分クリスマスマーケットには力を入れているんです」。実際、ドイツで混雑らしい混雑を見かけたのはクリスマスマーケットぐらいしかない気がする。この記録に載っている写真が曇り空だったり夜の写真がほとんどなのも、旅行中はほとんど曇り空だったからで、気のせいではないです。
キャンドル専門店なんて、おしゃれね
グリューワイン
クリスマスマーケットの名物に「グリューワイン」というものがある。温かいワインにスパイスが入っている。現地人はこれで温まるし気分も良くなるという仕組み(?)。デポジットのカップ込で5ユーロ程度と安く、せっかくなのでこのカップは記念にいくつか持って帰った。微妙に都市ごとにデザインも違って、ちょうどいいコレクターアイテムだと思う。カップを洗ったりする場所はないので、持ち帰るためにはビニール袋があると便利。自分はアルコールを飲まないんだけど、カップ欲しさに買っていた。ツアー客と思われる人の中には、カップ目当てに飲みまくって、体調を崩している人もいた……
写真が下手
フュッセンという街のクリスマスマーケット。街に入ってすぐのメインストリートがそのままマーケットになっていた
これはたしか、ミュンヘンのクリスマスマーケット
なんか異様においしかった屋台のピザ
ドイツの雑貨だいたいかわいいんだけど、無事に持って帰るには難しいものが多い
ストリートミュージシャンその2・3。ベルリンでもミュンヘンでも見かけたけど、いずれも楽器を演奏するのみで、歌ってはいなかった。みんな微妙にイロモノっぽい格好をしていた。なぜ?
ほなまた
レトロスペクティブ
北海道に行ってきた。4泊5日で、主に札幌市内に居た。ふらふらしていたんだけど、適当に絞って書く。
道中
LCC で関空から新千歳まで。例によってろくに準備せずに来たので、とりあえず関空で札幌観光ガイドを買って眺めるなどしていたら到着していた。線路にはまだ雪が残っていて、この時点で相当にテンションは上がっていた。
すすきの周辺
ネオンが眩しい札幌市内の繁華街。宿をここにとったため、すすきのを中心に過ごした。歓楽街というとなんとなく治安が悪そうだけど、大通りの道幅が広く開けているためか、イメージよりか静かだった。道路は京都市のように碁盤の目状に整備されている。
すすきのといえばニッカの看板ということで、よくある構図をひとつ。
地上ではネオンが瞬く一方、少し外れて地下に潜ると途端に彩度が下がる。
雪の積もった風景をあまり見ない自分にとっては、中々フォトジェニックな光景である。
タクシーの行列。
北海道開拓の村
北海道の開拓時代の生活を再現したような村。「博物館相当施設」と呼ばれるものらしい。最初の開拓小屋や農学校寄宿舎、理髪店などがある。
雪道は眩しい。村内は長靴やスキー板が無料で借りられ、好き放題に雪を踏むことが出来る。
ところどころマネキンが居る。ちょっとビビる。
馬そりに乗ることも出来る。
農学校の寮。
飯場。
きれいですね
レトロ感ある(語彙が少ない人)。
開拓の村への道中にあった、「北海道百年記念塔」というものなんだけど、ゲーム終盤っぽくないですか。
円山動物園
北海道といえば旭山動物園なんだけど、人が多そうでちょっと…という感じ。ノースサファリサッポロ は、デンジャラスゾーンが休みでなければぜひ行きたかった。なかば消極的に円山動物園を選んだんだけど、行ってみたら中々良かった。相当空いていて、静かに動物が寝ており、ほっこりできる。
ヒト科が見えないことがおわかりいただけただろうか。
まるで廃墟に取り残されたかのようなキリン。
だいたい寝ている。
頭上を走りながら時々チラ見するレッサーパンダ(かわいい)。
あとは何してたの
北大、時計台、赤れんが庁舎に行ったりしてた。
北大、広すぎて全く全景がつかめなかった。日本の国土の 1/570 らしい。
感想とか
思っていたほど寒くない。
地元でも京都でも、雪がつもることはそうそうなくて、たまたま降ったと思ったら自分はそこを離れていた、という事が多くて、雪の街を歩くのは相当に新鮮だった。もし夏頃に北海道に行っていたら、富良野や美瑛を自転車で走っていたと思う。
余談だけど、JR北海道の駅の 盲導鈴 は、すごく北海道っぽい音をしている。癒される。
蛇足
これは好みの問題なんだけど、自分の場合、いわゆる名所に行くことにあまりこだわりがない。人気スポットというもの、人気になるだけの理由があるし、もちろん面白いんだけど、自分が特に面白いと感じるのはもっと別のところにある。それの言語化は難しいんだけど、およそ「環境に適応した暮らしの工夫」が近いと思う。
北海道での例を挙げる。雪道を歩くことに慣れていない観光客向けに、靴用の滑り止めがコンビニのレジ前に売られている。交差点の近くには、「砂箱」と呼ばれる、路面を滑りにくくするために撒く砂の入った箱が置かれていたりする。あと、雨どいがある建物が少ないとか、屋根に瓦が使われていないとか。細かいところを揚げるとキリが無いし、小学校とかでも習ったことだと思うんだけど、実際に生活の工夫みたいなのを眺めていると面白い。そして人気の観光スポットは、そもそも観光客向けにアレンジされていたりするので、こうした気づきを感じることが少ないような気がする。
スタンプラリーを押すかのごとく名所と呼ばれる場所をめぐり、食べログで好評価の店を回る…というのも楽しみ方として嫌いではないんだけど(特に複数人で行く場合は)、どちらかというと自分はその町の生活を見る方が好きみたいだ。
とまあそんな理由もあって、旅行にはあんまりお金をかけない。貧乏性なので、サンクコストを回収しようと頑張って疲れる。代わりに時間をかける。一日中ホテルか喫茶店にしか居ない日があってもいいだろうという考え方なんだけど、そうできるのは比較的時間に余裕のある学生だからかもしれない。しかしその学生生活もうっかり修論を提出したために、一旦終わることになってしまった。誠に残念である。